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2022年12月27日

渡辺京二氏が亡くなりました 宗教はピクニックであり市である(笑)とミニ庭園

渡辺京二氏が12月25日に亡くなりました。昨日の新聞報道で知りました。

幕末や明治・大正時代では、いかに盂蘭盆会が重要な行事であったかを説明する時、渡辺京二氏の「逝きし世の面影」(愛読書です)を引用しました。 実はもっと書きたいことがありました。

渡辺氏がご自身の雑誌に、石牟礼道子氏の「苦海浄土」を掲載しました。あまりにも有名ですが、これではありません。

お寺の逆宣伝になるかな!と思い、今まで書いてきませんでした。ごめんなさい。

漠然と、幕末や明治・大正時代は、僧侶が現在よりも信頼を得ていたり、お檀家・ご信徒様が、仏事に熱心であったと考えていませんか?

墓地の中の庭2~3坪あります 墓地の間に樹々を植えて昔の墓地を再現したいと思います なかなか墓地を小さくしたり移動したりすることに賛成を得ることができません

ミニ庭園 3坪  お墓の間に植樹して昔の墓地を再現したいです 庭や樹木のために墓地を小さくしたり移動したりすることに賛成を得ることはなかなかできません また庭や樹木は植木職人さんと毎日!の清掃が大変です 福性寺の「宗教的収入」だけでは寺や美しい墓地の維持は困難です この庭の最も背の高い木はおかめ桜です 堀江家に墓地を合同して頂き作りました 心から感謝しております 堀江家のご繁栄とご発展を祈念致します

実は、そうでもないということです。特に、キリスト教文化を背景とする西洋人には、そのように見えたようです。

西洋人による観察がおもしろいです。「逝きし世の面影」から引用します。

諸宗教宗派内に寛容が成り立っていた。例えば、外国語習得の目的のためには、キリスト教諸派と関係をもっても、支持しないけれども推薦もしないなど。勉強のためだけ!

具体例はあげませんが日本人にとって「宗教は・・・生活に入り込んでおらず、上層の教育ある階級は・・・懐疑的であり冷淡である(ラザフォード・オールコック)」「私の知る限り、日本人は最も非宗教的な国民だ。巡礼はピクニックだし、宗教的祭礼は市である(イザベラ・バード)」(笑)思い当たることが多々ありますよね!とってもいいです。「寺参りをするのは下層階級と女性・・・ばかり」これは現代と違っています。当時、武士階級は寺にあまり来なかったらしいです。

しかし、渡辺氏はもう少し深読みしてくれました。

引用は省きますが、渡辺氏は「武士階級は単に形骸化した既成宗教を軽蔑していただけだろう」心しなくては。しかし、私はこの文章のお陰で気分が明るくなったことを覚えています。寺の後継者としてです。

またオールコックによる日本の墓地の美しさについて「日本人の宗教の中ではもっとも注目に値し・・・」さらに渡辺氏は外国人の文章を引用した後「墓地は・・・洗練を見せる」「・・・墓地の美しさは多くの訪問者の嘆賞の的となっている」とも書いています。

日本人の亡き父母、先祖、死者に対する温かい配慮、敬意ですね。亡くなった家族への深い思いやりです。

さらに、当時の農村・田畑は本当に美しかったようです。現代でもですけれど。

左派でもなく右派でもなく、色眼鏡で日本を見ることのない素晴らしい観察眼をお持ちでした。仏教的に見ると正見・正思惟・正精進の人と思います。

思想史家、近代歴史家、評論家などと各新聞は書いていますが、記者さんは定義できないのであろうと思います。

92歳でした。

平成30年2018年7月2日 新盆(にいぼん)フルート演奏と法要の午後武士の盂蘭盆会http://fukushoji-horifune.net/blog/archives/1470

令和4年2022年7月4日新盆供養法要 「盆と正月が一緒に来たような」 http://fukushoji-horifune.net/blog/archives/12994


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