少し前ですが、お葬式をさいたま市で執行しました。寺から車で35分ほどの距離で、市営霊園の中にあります。故人は公務員として一生を過ごされ、仕事の現場でもご自宅においても、草木をとても愛した方でした。特にサクラソウについての専門家でした。釈尊(お釈迦さま・ブッダ)の入滅のお歳と同様の年齢で亡くなりました。
お檀家ではありませんが、ご親戚が福性寺のお檀家です。こちらのご家族の姓のお檀家は20軒近くあり、江戸時代初期(1600年代)の仏様もおいでです。現在のご本尊様のご寄付や入仏式(寛永2年・1625年)にも参加しているはずです。ご親戚のお墓の周りにリコリスや背の高くなる樹(写真)を植えていました(住職の知らないうちに!)。白い彼岸花やピンクのリコリス(平成29年・2017年8月1日・9月15日、平成30年7月17日記事)は、最初にこの方から頂きました。その後、自然に繁殖することを待つことができず、園芸店から球根を買い求めて植えました。現在、福性寺の白い彼岸花やリコリスは、お檀家が楽しんでいます。
お彼岸などのおりおりに、福性寺の境内で草木に関して、お教えを頂きました。このため葬儀の執行を引き受けました。過去の植物に関する知識の「伝授」のお礼のつもりでした。
お戒名は、「悠々とした大樹のように常に堂々として、また公務員として公正であり大いに公務に貢献した仏教者(居士)」と考えました。重ねて書きますが、亡くなるまでのお名前は、出生時に、ご両親の期待が反映しているお名前ですね。お戒名は故人の人生を総括的に反映した仏教的なお名前です。たくさんの思い出のある方でした。院代様と二人で読経しました。お戒名、祭壇や火葬の意義についても説明致しました。
なお、喪主様から「通夜・葬儀・初七日法要・お戒名布施、お車料、お膳料」を「宗教法人福性寺」に頂きました。有難いお布施です。もちろん一括して布施として、総額の領収書を発行しました。お布施は江戸時代からのご先祖様へのお供えとなりました。いつものとおり「お布施の使途」に関するお礼状・説明書をお持ち帰り頂きました。
法人会計に関しては「総代様会 透明性の高い法人会計」(2018年3月6日記事)をご覧下さい。