前回は東京オリンピック(昭和39年1964年)の柔道無差別級について書きました。
道場(1)https://fukushoji-horifune.net/blog/archives/4009 です。
ヘーシンク選手はオリンピックで勝利しても、飛び跳ねたりガッツポーズなどの大げさな様子や大喜びは、決してしませんでした。試合後のコメントでも、神永昭夫選手をとても称えていました。敗者を尊敬する心があふれていました。礼に始まり礼に終わる!でした。
現在でも剣道家は、試合中も試合後も思いやりと礼節のある態度です。勝利後、ガッツポーズをしたために負けとなり話題になったことがありましたね。「剣道家はかっこいいです!クールです!」と考えています。私のような昔(むかしよりも大昔かな!)人間でなくても、今どきの若い皆様でもクールであると考えますよね?!
ヘーシンク選手と神永選手は、勝敗にかかわらず、試合場でも表彰式でも堂々としていました。今どきの「理想的な剣道家」のような礼儀正しさでした。
その後、ヘーシンク選手について書いた記事を探し、何度か読みました。英語雑誌の日本語の翻訳記事の中です。柔道家でもランニングをすることと、禁煙(50年以上前に!)をとても奨めていました。ランニングで心肺をきたえ、禁煙で肺を守り試合の最後まで戦うことができるようにと考えたのでしょう。
ところで、大人になってから(本当です!)、寺院やその本堂を「道場」ということや、釈尊の悟り(成道)の場や仏道修行の場を道場と言うことを知りました。もちろん、剣道などの武道場である「道場」よりも、昔から使われています。サンスクリット語(古代のインドの言葉)の中にも、道場に相当する言葉があります。
最近、気が緩んでいて(私です)なかなかできないのですが、道場・寺院内では「礼に始まり、終始礼を行い、礼に終わりたい」ですね。