写真をどこで見たかわかりますか?帽子屋さんですか?デパートの帽子売り場ですか?
答えは、最近、葬儀を執行したとき、通夜・葬儀会場(町屋葬祭場)で見ました。たくさんの帽子が祭壇の近くにありました。
故人がかぶったのですか?とお尋ねしました。全て故人がかぶったもので、まだまだご自宅にもあるとのことでした。そういえば、故人は帽子をかぶって墓参に来ていましたね。故人は本当に真面目な方で、ご長命を達成した方です。しかし、なかなかおしゃれな方で、帽子が趣味の一つであったことがわかりました。
全ての帽子をお棺に納めては、私の中にある故人の思い出が全て消え去ってしまうような気がしました。そこで、一つ頂きたいとご遺族にお願いしました。
ところで、福性寺の院代様は大学を卒業して数年です。寺の勤務時間を使って書道とご詠歌を勉強中です。調髪でなかなかおしゃれな、今どきの人です。まれですが、おしゃれな帽子をかぶっています。私は大きな頭で、故人の帽子はかぶれそうもなかったです。そこで、一つを院代様にもらい受けました。写真の中の黄緑色の帽子かなと思いましたら、真っ白な帽子を選んだようです。仏教の世界では、白は清らかな心と清浄を表しています。
私の提案をご遺族は大変歓迎してくれました。院代様に礼を言っていましたね。院代様は帽子を頂いた上に、お礼の言葉を頂き、大喜びでした。
福性寺の近くで、かっこいい白い帽子をかぶった青年!がおりましたら、福性寺の院代様です。
故人のご冥福を心からお祈りいたします。
次回以降にお寺の世界の帽子について書きます。