平成21年(2009年)までは、今日7月23日(午前10時開始)が福性寺の施餓鬼会でした(「福性寺の歴史」第5版112ページ)。
東京の夏の気温が上昇して、特にご高齢の皆様には、危険段階になりました。このため、総代様とご相談の上、4月23日に日程を変更しました。4月の施餓鬼会は快適です。施餓鬼会法要の中で施餓鬼壇に向かって住職の奉読する「施餓鬼過去帳の文」を見ますと、「…附け施餓鬼塔婆供養の…」とありますので、本来は盂蘭盆会に付属した行事と思います。しかし、施餓鬼は随時行ってよい行事です。
福性寺の施餓鬼会法要の中では、説解師・司会の榎本博司僧正(栃木県佐野市)から、毎回「施餓鬼過去帳の文」の奉読の前に、その説明があり「それでは施餓鬼過去帳の文をお聞きください!」と説解頂きます。住職は榎本僧正の前で一字も間違ってはいけないと、「施餓鬼過去帳の文」をとても緊張して読んでいます。
榎本僧正は日本の最難関の大学を含め、多くの大学・大学院で真言学・仏教学・インド哲学を学んでいます。
住職は榎本僧正に仏教の世界の漢字の読み方(呉音か漢音か)などを何度もご教示頂いております。榎本僧正は、住職よりもだいぶ若いのですが、心から尊敬しています。
今日の7月23日の午前中から、30度を超す暑さを考えますと、施餓鬼会の日程変更は仏教の世界らしく合理性がありましたね。