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2026年7月18日

「一緒にお家に帰ろうね」お盆に聴いた慈愛の言葉

本日朝 山門を開いた後 土曜日ですから本堂の玄関をこれから開きます 墓参にお出かけください

私は僧侶として文章の中で安易に男女間の愛情を語ることはありません。よくわからないからです。しかし、今年の東京のお盆に境内でお聞きした言葉だけは、どうしても書き残しておきたいと考えました。

数年前に入檀された檀家様のお墓の近くで、その声を聴きました。「一緒にお家に帰ろうね」

水屋の近くツバキの木の下にあります 全く目立ちません 仏教の中のハスはスイレンであることが多いです

80歳近い奥様がお一人でお参りに来られていました。

「一緒にお家に帰ろうね」とても優しく、温かな声でした。

お二人だけで長く暮らされ、信頼で結ばれていたご夫婦です。お若い頃、職場で出会われたと聞きました。共同の人生の始まりから最期まで、お互いを慈しみ、支え合ってこられた日々だったのでしょう。

亡きご主人を「一緒にお家へ連れて帰る」、悲しみを超えた「故人を慈しむ心」があり、全く私らしくありませんが、あえて書くと「愛」があると思いました。

まさに、悲しみに寄り添う場所としてのお墓です。「グリーフケア(大切な人を失った方の心の支援)」について考えました。

残された方が抱える大きな寂しさや悲しみ。それを癒やすのは、特別な言葉だけではないのかもしれません。「一緒にお家に帰ろうね」と声をかけられる場所、故人と心で対話できる場所が身近にあること自体が、遺された方の心を救うのではないではないかと。

だからこそ、改めて境内の環境を整えたいと意を強くしました。四季折々の伝統的な花を咲かせ植栽を整え、ベンチや椅子を置き、思い立ったときにふらりと訪れてゆっくり故人と語らえるスペースを作る、でしょうか。

以前、この奥様から参道を見渡して「緑が多くて合格よね」とお話をいただいたことがありました。

遠方からの檀家様・信徒様を受け入れ、地方で永代供養や樹木葬に熱心に取り組まれているお寺様への「営業妨害」になってしまうことをおそれます。本当に立派な住職さんが多いです。

けれど、やはり私は思うのです。「お墓はご自宅の近くにあり、豊かな緑や花に囲まれていることこそが、遺された方の心に安らぎを与えるのではないか」と。

命を見つめてきた元研究者・病理医として、また遺された方の悲しみに寄り添う立場にある僧侶として、この境内の風景と人々の想いを、これからも大切に守りたいと思います。

この奥様に多くを学びました。ありがとうございました。

グリーフケアについて書いたことがあります。

令和8年2026年7月4日 患者の遺族の会・遺族ケア外来 興教大師様https://fukushoji-horifune.net/blog/archives/35398

令和8年2026年5月5日「メメント・モリ」「グリーフケア」墓地に植栽とベンチが必要な理由https://fukushoji-horifune.net/blog/archives/34500

令和6年2024年5月25日「普通」のお葬式 グリーフケアhttps://fukushoji-horifune.net/blog/archives/23146

令和5年2023年5月27日墓地でタマゴサンドとイス・ベンチ「スペースが空いたら寄付します」https://fukushoji-horifune.net/blog/archives/18197


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