仏教僧としての私の五世代前の師僧の龍譽師(慶應4年寂)と、戒譽師(明治21年寂)は兄弟弟子です。お二人の師僧は憲譽師(柏崎市明蔵寺の出身)で本山の重職を務めたあと、千葉市の妙見寺(現、千葉神社)住職となります。この寺は本山の重職であった僧侶が順次住職に就任する寺です。移転寺と言います。憲譽師の弟子の龍譽師の四代後が私です。
以上の師匠・弟子関係のグループを法類と呼びます。
私どもの法類がいわゆる世襲化するまでの六世代の歴史を本にまとめています。このため六世代のお墓を全て参拝し、銘文や撰文を読んでいます。
最後に残っていた流山市の守龍山東福寺様は、令和8年10月21日午後に参拝しました。やはり移転寺です。
公用車(スバル)で1時間でした。
「北区王子の飛鳥山をそのままお寺と境内・墓地にした感じ」の寺院でした。驚きました。森に囲まれた山の上にあります。林に囲まれた丘ではないです。お堂もたくさんあります。本堂、千仏堂、弘法大師様のお堂、興行大師様のお堂(密厳堂)などなど。先代の恵水師は世に知られた興行大師の専門家・大学教授でした。勉強や研究ばかりでなく、お堂を建てていました。
大きなお寺ではなくて、偉大なお寺でした。ただ大きいだけではなくて、程度・質・感情(素晴らしい)が大きいでしょうか?
ご住職様と奥様に歓待していただきました。書院でお茶と茶菓をいただきました。ありがとうございます。
本堂でご本尊様、代々の先師世代の法名の掛け軸と戒譽師のお位牌にご挨拶させていただきました。お焼香をさせていただきました。理趣経百字偈を読ませていただきました。真言僧として感動しました。二つのモニターがお経を説明しています。こちらにも感動!
続いて先師世代様の墓所・奥の院までご案内をいただきました。直線距離は300mですが、道のりでは500mありました。
途中から合流する170mは直線のゆるい坂で特別な名前がありそうです。「ありがたい坂」です。
まさに「メメントモリの坂」であり「グリーフケアの坂」です。坂の途中の六地蔵尊までの70mの両脇は多数の民家です。
一帯は全て東福寺様の寺領でしたが、敗戦後の農地改革関連法による農地解放後の土地らしい。当時は農地であったことがわかります。
六地蔵様から奥の院の広場までは、両脇はお墓でとても気分のよい道です。何しろご両親やご先祖様にお会いできる「胸ワクワクの道」です。墓参の檀家様が坂を歩く時の気持ちがわかります。
ちょっと横道に外れます。坂とお墓と民家の関係が密接です。お墓はお家から近いことが第一の要件ですから、近くにお住いの皆様は東福寺様の檀家になることで容易にお墓の最要件を満たすことができます。もっと横道に外れますが、住職様は超有名大学をでた経済学者です。
緩やかな「メメントモリ・グリーフケアの坂」を上りきると、なんと!奥の院には大仏様が鎮座していました。「鰭ヶ崎大仏様」です。すごい!これも感動しました。住職様から「大仏の定義」を教えていただきました。
大仏様の後方に先師世代様の墓地が整備されています。
戒譽師の五輪塔の地輪(下段の方形)に戒譽師の弟子の中村忠直師(後の足立区恵明寺住職)による銘文がありました。銘文中に戒譽師の師僧である憲譽師のお名前があります。
対側に、「法類 長谷川榮譽 藤本饒譽 建之」とありました。藤本饒譽師は私から三代前の先師様です。
お線香を奥の院で点けて頂きお花をお供えして参拝しました。感激でした。お塔婆の建立をお願いしました。
さらに住職様から教えていただきました。私の父の師僧清水教譽猊下(父は二人の師僧がおいでになり別に上東野照良師が師僧です)の梵字を見ることができたのです。住職様のお祖父様の五輪塔の種字が教譽猊下の梵字であったのです。やはり五輪塔の地輪には「種字 前管長 前化主 清水教譽大僧正筆」とありました。よいことばかりです。
今回はうれしい驚きが重なりました。今回の墓参は、ダブルとかトリプルではなくて「10倍テンタイムズ以上のうれしさと喜び」でした。
なぜと聞きたいですか?
自然あふれる荘厳なお寺、先師様のゆかりの密厳堂、大仏様、戒譽師のお位牌・お墓、憲譽師、榮譽師、饒譽師のお名前、教譽猊下の梵字と名前、あと「メメントモリの坂」などなど、感動する材料に困りません。
最後に、東福寺住職 松崎慈恵師に心からお礼を申し上げます。誠にありがとうございました。気分爽快です。
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