第75回日本食道学会(会長:岩切勝彦日本医大教授)が秋のお彼岸中に開かれました。毎年、40年?、欠かさず出席しています。例年は6月開催ですが、新型コロナウイルスの流行のために延期になりました。6月の講演を引き受けていました。しかし、延期となった学会は、9月のお彼岸中でした。大いに困りました。学会会場は、東京ヒルトンホテルお台場です。
米国からの論文の中で、とても異論・議論のあることに、答えるという趣旨の特別企画です。1900年ごろからの定説、生れた時からある組織・身体の中の構造物(食道・胃接合部の噴門腺)が、2000年ごろに実は生後の変化であるという論文が出てきました。
重要な問題に答えることができるので「社会貢献」になるかな!と思い、お彼岸中にもかかわらず1日休暇をもらいました。この日は、お檀家による面会のアポはありませんでした。
出生直後に亡くなった新生児に確かにこの構造物はありました。2000年頃に「ない!」との説を論文として発表した学者さん!いけませんね。学者は時々、いや頻回に間違えます。釈尊(お釈迦様・ブッダ)とは違うのです。
何度も学会会場から寺にメールを入れて寺の様子を聞きました。たくさんのお檀家が墓参においでになっているとのことでした。ところが住職に話があるとの申し出は全くないとのこと。なんだか残念でしたね。「臨床医から・・・」の講演のあと、役割を果たすことができそうな会場で6演題に質問やコメントをして、5時ごろ帰寺しました。墓参の皆様は全てお帰りの後でした。
ところで学会会員は、自ら年会費(1.5~2万円程度)を払い学会を支え、学術集会にも参加費(1.5万円、オンライン参加でも同額)を払って参加しています。学術集会に参加して、新たな知識(日々の診療に直接役立ちます)を得ることは、経済的に大変です。「利他の精神」がなくてはできないと思います。今回は、利他の精神にあふれる皆様のお役に立てたかな(ほんの少しだけ)と考えています。学会に参加できて楽しかったです。
利他について何度か書いたことがあります。
平成30年2018年12月23日 原因不明の死「医学葬」すなわち「利他」 https://fukushoji-horifune.net/blog/archives/2216
平成30年2018年10月27日 医師・看護師の手当について 早く書くように?! https://fukushoji-horifune.net/blog/archives/1919
平成30年2018年10月4日 知識欲・知識を得たいと言う欲望 ノーベル賞 https://fukushoji-horifune.net/blog/archives/1846