シルクロードのオアシス国家、ウテン国・ホータン国・コータン国について、質問を有難うございます。
5月20日の記事にウテン国について触れました。・・・慈恩寺と玄奘・・・ https://fukushoji-horifune.net/blog/archives/12346
ごめんなさい。ウテン国について知りません。父の著書「敦煌出土于闐語秘密経典集の研究」春秋社(524ページ昭和50年1975年刊)の刊行の手伝いをしていました。と言いましても、品川区のこの本の印刷会社に車で父を数回送り迎えをしただけです。いわゆる敦煌(とんこう)文献の中のウテン語の密教経典に関する研究本です。
玄奘三蔵による「大唐西域記」をみてみました。
もちろん漢文を読んだのではなくて「大唐西域記」の訳注書の以下の抜粋です。東洋文庫657「大唐西域記3」玄奘、水谷真成氏訳注(p. 415~)平凡社刊1999です。私が購入した時は、3360円でした。
ウテン国は玄奘三蔵が訪れた時は以下の様であったらしい。
砂や石ころが多く土壌のある所はせまい。穀作に適し果物が多い。現代でも、トウモロコシ、小麦、米、綿花を産し、養蚕も盛んである。羊毛・ジュウタンを産し、鉱物を産し裕福であると水谷氏は書いています。白(白玉・はくぎょく)と黒のヒスイの産地である。現在でも中国の各都市で、高価ですがこのヒスイは売っています。気候は和順ですが、旋風があり土埃がを飛ばす。
人々は礼儀をわきまえ性格は温順である。学芸を好み技芸に達している。日本人に似ていますね。富裕である。人々は音楽を尊ぶ。水谷氏の注釈には現代でも同様であるとあります。
文字法則はインドのあり方に従っているが変化がある。水谷氏の注釈には東イラン語に属するコータン語とあります。
篤く仏法を尊んでいる。僧は五千人、大乗の教えを学んでいるなどと書かれています。この他、建国伝説、仏教渡来伝説、このほか寺院、城、池などについて詳説されています。
王は勇武であり篤く仏法を信じ、毘沙門天の後裔であると言っている。
ウテン国は現代の和田(ホータン・コータン)市です。新疆ウイグル自治区(短期間、東トルキスタン共和国)ですね。現在はイスラムの人々が住んでいます。
平成30年2018年10月11日興教大師のご紹介のお檀家 佐賀県人 学僧の中の学僧 https://fukushoji-horifune.net/blog/archives/1858
以前も書きました。平成30年2018年12月14日西域の砂嵐 玄奘(げんじょう)三蔵 https://fukushoji-horifune.net/blog/archives/2161
令和3年2021年12月1日「梵字入門」第5版 梵字のお手本書 https://fukushoji-horifune.net/blog/archives/10526