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2018年8月19日

お酒=アルコールと食道癌

平成20年(2008年)6月第62回日本食道学会ポスター 製薬会社からの協賛金と参加者からの参加費で学会を運営しました

平成20年(2008年)6月 第62回日本食道学会ポスター 製薬会社からの協賛金と学術集会の参加者からの参加費で学会を運営しました  

アルコールと食道癌・口腔癌と心・脳血管障害について書きます。

住職は食道癌が専門です(ポスターをご覧下さい)。というわけで、少し説明させて下さい。軽度!の飲酒(ビール中瓶1本)は、心血管疾患の頻度を下げます。それ以上の飲酒は、心・脳血管疾患の頻度を上げ、食道癌と口腔癌の頻度を非常に!上げます。

アルコールは飲酒後分解されて、アルデヒドとなります。ヒトにより、アルコールとアルデヒドを分解する酵素の量が遺伝的に異なります。

〇全くお酒を飲むことができないヒト(日本人の10%以下)。お酒を少しでも飲むと心臓のドキドキがひどくなり、赤くなってしまいます。飲酒で赤くなるヒトをフラッシャーと言います。これらを分解する酵素がないヒトです。多分、お酒とは無関係な人生をおくることができます。

〇赤くなりますが、少しお酒を飲むことができるヒト(日本人の40%)。このタイプのヒトは、お酒をほとんど飲まない場合よりも、論文よっては、お酒を飲むと100倍!近く、食道癌になるとの報告もあります。このタイプの方は、お酒を飲む練習(?)をして、お酒を飲んでも赤くならなくなります。お酒に強くなったと言いますね!

〇顔色が変わらず、お酒に強いヒト(50%)。このグループでも、お酒の量により、食道癌の頻度は上がってきます。

また、食道癌はなかなか治らない病気で、現在でも5年生存率は約40%以下です。以前「アルコール症のヒトは実年齢よりも老けて見えるんですよ」とアルコール症の専門医から何度も聞きました。食道癌の患者の非癌部食道やアルコール症患者の食道は、テロメア(8月4日の記事を参照ください)が短いです。つまり、歳をとっていました。癌が発生しやすい環境でした。アルコール症の人は、歳をとって見えるということを科学的に証明することができたかなと思っています。この点に関しては、英国の医学雑誌に2報の論文を書いたことがあります。できれば!!お酒を飲まない人生をおくりたいですね。


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