名前のよく知られたコラムニスト・写真家であった方が60歳前に亡くなりました。あの歯切れのよいお話をもう聞くことができません。とても残念です。死因は肝不全と報道されています。肝不全の原因は、重症肝炎でした。アルコールの多飲が原因であることもあります。
ところで、飲酒は肝臓に障害(肝細胞が死にます)を与えることは、皆様がよくご存知です。アルコール性肝障害の中で最も症状の重い劇症アルコール性肝炎では、発症後は禁酒しても1~数カ月以内に亡くなります。この病気の肝臓を顕微鏡で見てみますと、ほとんど生きている肝細胞がないこともあります。肝細胞のない抜け殻のような肝臓ですね。肝細胞はアルコールなどの健康に有害な物質を変化させて、無毒化する主役の細胞です。このため、治療は、無毒化できなかった血液中の有害な物質を取り除くために、血液中の液体成分である血漿の入替えの繰り返しや、肝臓自体の入替え(移植)ということになります。血漿も移植用の肝臓も人工的に作ることはできません。両方とも他の人から取り出した貴重なものです。
仏教の在家五戒の中には、不飲酒戒があります。時には思いだしたいです。お酒が不味くなる記事ですか?
飲酒と不飲酒戒については、今年・平成30年の10月21日、8月19日、8月13日、8月10日も記事としてアップしました。お酒を飲むと赤くなる方(フラッシャー)についても書いています。記事を再訪問して下さい。