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2020年3月26日

PCR検査の思いで(2) 

前回、PCR検査の思いで・・・について書きましたが、「思いで」まで書くことができませんでした。ごめんなさい。今回の感染症のおかげ(誤用ですね!)で、どなたも知るPCR検査になりました。しかし、PCR検査に要する時間も知らない「専門家」をテレビで視ました。問題がありますね。

実は、私も老化学研究のための「PCR」実験をしていました(テロメラーゼの検出)。その当時の常識では、陰性である対象(ヒト正常食道上皮)が陽性の結果で、原著論文をなかなか書くことができずに困りました。その間に、某有名大学のグループが陰性であると素早く論文報告しました。その後、論文としました(1997年)。しかし、現在は私たちの結果が正しいことがわかっています(組織幹細胞を含むので)。頭の中で考えて原著を書いてはいけません。私も常識にとらわれて(×ひとつ)、論文を書くことができなかった(×)わけです。二重✖バツ(失敗)でした。

ちなみにお話ししますと、それ以来、そのグループからのデータを重視しなくなりました。研究者としては、当たり前ですが、他のグループからのデータをそのまま正しいとしません。印刷されたりPDFになった論文を信じないのです。

堀船周回路

今日の堀船周回路 福性寺から徒歩で1分ほどの距離です 染井吉野は2分咲き程度でした 散歩に最適です

「PCR検査」はなかなか難しい検査で、陽性であるにもかかわらず陰性と出ることがあります(誤陰性)。もちろん反対(誤陽性)もあります。誤陰性を「PCRがかからなかったんだね!」などと研究室では話していました。

また、のどや鼻の奥から検体(検査材料)を採りますが、ウイルスを含んだ検体を採ることができないことがあります。

臨床医は症状から感染を強く疑っている時、PCR検査の結果が陰性でも、何度でも再検査をします。やはり、臨床医も科学者ですから、検査結果を丸のみにしないです。何ごとにも正見・正思惟ですね


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