父の著書「真言陀羅尼蔵の解説第3版」を仏教専門書店が数日前に買いに来ました。最近は年に1度程度の頻度です。

「真言陀羅尼蔵の解説第3版」(A4版228頁)初版は昭和35年1960年です その序文に「謂う所の真言文学はもと印度母国の密教阿闍梨耶に創作された祈願の梵語文章であって当代の印度の行者はその文意を完全に理解した上で実践したのである(一部 当用漢字に変更)」とあります 真言の翻訳・解説書の嚆矢となっています 以後の解説書はこの本を質的にも量的にもこえていないように思います
昭和54年1979年に出版された本です。いまだに売れています。何冊か寺にこの本があるのです。
書店から頂いた福沢様の肖像画のあるお金は、父からのお小遣いと勝手に解釈して、浅草にある江戸時代から続く老舗の天ぷら屋さんで、ちょっと高い値段の「天丼」を食べることにしました。お昼ご飯ですから、生ビールは飲みませんでした(本当です!)。
父は旧制の中学生のときから20年間、巣鴨のご本寺様にいました。その間に、祖父や大叔父につれられて、浅草で天丼を食べさせてもらったと「珍しく」話していたことを思い出したからです。どんな味か?私も経験したかったので、浅草行き(ゆき)となりました。
しかし、なぜか父は食べ物の味などを話題にすることを避けていました。私にも、食事や食べ物の味を話題しないように!と話していました。僧侶としての話題にふさわしくない!と考えていたようです。「高級な話題」ではない?それでも、私は全く父の言いつけを守ることができず「美味い・不味い」を毎日言っています。つまり「低級な話題」に終始しています。餓鬼道の世界での世間話?
余ったお金で、やはり江戸時代創業の甘味処で「アイスクリームがトッピングされた宇治金時かき氷」を食べました。金時豆は見たことがないですけど。それでも、体温は下がりました。
今回は、父の言いつけに従わない食べ物の話題でした。しかし、言いつけにちょっとだけ従い浅草の老舗の天丼やかき氷の味は書かないことにします。雷門近く(観音様に向かって右)の天ぷら屋さんや、奥の仲見世の片方がとぎれるところ(向かって左)にある甘味処に出かけてみてください。実地検証して下さい。
「江戸時代から…」は、とても惹(ひ)かれるものがあります。グルメサイトの星数は信じませんけれど。
何度か梵字や真言に関する記事を書いてきました。以下、二つほどあげます。
令和2年2020年2月26日「悉曇・しったん」とは何ですか?「梵字の古書体学」https://fukushoji-horifune.net/blog/archives/5459
令和元年2019年10月22日 真言とは何ですか?地蔵尊真言は何ですか?メールで頂いた質問です https://fukushoji-horifune.net/blog/archives/4560