8月31日、埼玉県草加市の谷塚(やつか)斎場で葬儀の導師を務めました。

谷塚葬儀場・聖典株式会社の公式ホームページ(https://www.seiten.co.jp/)から 写真の撮影を忘れました 正面の大型施設も立派ですが周囲にある小さな葬儀場も清潔で身近に植栽が多いです
福性寺からは車で35分ほどの距離です。開式1時間前に到着したところ、葬儀社の方から「準備が手早くて助かります」とお褒めいただきました。
自称「葬式坊主」です。定義は?と質問を受けそうですが、説明をしてきています(機会をみて再度書きます)。毎回1時間ほど前には斎場に入るようにしています。開式前にご遺族とお話しするためです。
ここは、東京都に隣接し葬儀式場と火葬場が一体となって運営されています。
埼玉県の火葬場は公営が多いです。しかし、谷塚斎場は「聖典株式会社」が経営する民間斎場です。欧米で目にしたような美しい葬儀場です。しかし墓地はありません。約4000坪の敷地には美しい植栽が配置されています。
街中のビル内にある貸会場型の葬儀場とは、完全に一線を画します。火葬場まで車に乗る必要もありません。火葬場併設の式場での葬儀は、優れていると改めて感じました。
福性寺では、基本的に通夜・本葬ともに2人体制で読経を行います。もちろん、2人だからといってお布施を追加いただくようなことはありません(笑)。
到着後、式場では故人様のお嬢様が「子供の頃から、住職様はいつも髪型をきちん整えていてカッコイイと思っていました」と出迎えてくれました。いえいえ、今回はボサボサ髪で江戸時代の街道を歩くような修行僧状態です。ありがたいお言葉です。
また、故人様のお姉様からは「お痩せになったので、どなたかと思いました」とお話をいただきました。「軽くなったのは頭の中身と髪の毛だけです」とお応えしたのですが・・・葬儀にこのような冗談を言っていては住職失格ですね。
ご葬儀は厳粛な雰囲気の中で始まりました。今回も「随時解説法要」お経ごとに、その意味や背景をわかりやすく解説しながら進める形式です。葬儀社の社員2人からは「大変勉強になりました」と。
同行した宮寺師が唱えた「追弔和讃」は、声高らかで実に見事でした。この時、私は引導(いんどう)を渡す立場(引導法中)でありながら、つい聞き入ってしまうほどでした。仕事として勤務時間中に和讃・ご詠歌を勉強に通ってもらったかいがありました。
また、故人様を偲ぶ「諷誦文(ふじもん)」の奉読では、事前にご長男から伺っていた思い出をふんだんに盛り込みました。長年勤め上げられた会社でのご精勤ぶりや、趣味のゴルフ(遺影の写真もゴルフ場が背景に入れ替えてありました)、ファンであったプロ野球チームのお話を、釈尊や弘法大師にご奉告いたしました。長嶋茂雄氏のお名前に触れた際には、厳かな式中にもかかわらず、参列者から「クスッ」と小さな微笑みの声が漏れたように感じます。
私の諷誦文は、既製品ではなく、ご遺族のお話をもとに一から仕立てるオーダーメイドです。
20名ほどの家族葬(ご招待葬)でした。最後のお別れでお花を納める際、ご遺族にお断りをした上で、故人様の二の腕を触れさせていただきました。突然の旅立ちであったとお聞きしていましたが、最後まで非常にご立派なお身体でした。もったいない!と思いました。
炉前では涙のなかにも終始あたたかく明るい空気が流れる素晴らしいお見送りでした。
火葬後の初七日法要では、以下の4点をお話しました。
1.お礼と労い お葬儀へのご参列は、心身ともに大変疲れるものです。住職として、ご参列の皆様へ深い謝意とお労いの言葉を述べました。
ここからは、理科系・医科系住職(=勝手な造語です)としての話
2.受け継がれるDNA 故人様は常に明るく和気あいあいとされ、皆の先頭を歩むような方でした。ご遺族の皆様からも同じ温かさを感じます。困難に立ち向かう前向きな性格は、きっとご家族のDNA・染色体にしっかりと刻み込まれているのだと思います。
3.奥様による故人へのお食事管理 焼骨の量が大変多く、骨粗鬆症の兆候は見られませんでした。生前、旦那様のために奥様が素晴らしい食事管理をされていた証です。
4.残された奥様へのケア 配偶者様を亡くされることは、人生における「最大のストレス」です。お子様方には「今後しばらくは、お母様の様子を注意深く見て(視て・看て)ください」とお願いしました。葬儀の前までは、娘様方が交代でご自宅に泊まり込み、お母様を支えていらしたとのこと。まさにグリーフケアです。本当に立派なご家族です。親孝行ですね。
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