新型コロナウイルス感染の有無を知るために、PCR検査を受けてきました。厚生労働省による定義の濃厚接触者(発症2日前から1 mの距離でマスクなしで15分間会話)となったからではありません。ちょっとした事情がありました。翌日、私が執式するお通夜がありました。
出かけたのは池袋サンシャインビルにある検査会社です。前日に予約して、検査を受けることができました。
都内在住者は無料です。翌日にメールで結果が来ます。また、当日、結果を知りたいときは、1万円弱と誓約書が必要でした。陽性の場合には、必ずかかりつけ医を受診することと誓約書にありました。クレジットカードで支払いました。なぜか現金はダメでした。
以前は鼻から検体をとっていました。鼻の中に綿棒を入れますから、くしゃみが出てウイルスをまき散らしてしまいます。しかし、北海道大医学部の豊嶋崇徳(てしまたかのり)教授がだ液を用いることに気がついてから、検体の採取がとても容易になりました(…Teshima T. Mass screening…using saliva. Clin Infect Dis 2021; 73: e559-65)。
豊島教授の論文によると、鼻からの検体とだ液とをPCRにかけると、両者の陽性率が変わりません。論文が掲載された雑誌(Clin Infect Dis)の重要度の目安となるインパクトファクターは、10に近いです。立派な雑誌です。
検査会社に出かけてみますと、選挙の時に投票用紙を書く所のような仕切られた机の前で、だ液を容器に自分で採取します。5‐10分ぐらいでだ液をとり終わり、書類と一緒に提出すれば終わりです。
自己採取する場所には、梅干しとレモンの写真がありました。パブロフのイヌ!です。甘そうな梅干しの写真でだ液が出なかった!と話しているお嬢さんがいました。(笑)
それでも、だ液が出ないんですよ!と係員にうったえている女性がいました。30分以上頑張っても、必要量の半分もとることができないとのこと。脱水(水を飲んでから出かけましょう)、喫煙者、高齢者、女性、まれに病気などでは、だ液は減ります。どうしてもだ液を採取しなくては!というストレス・緊張により、だ液の分泌が止まる人もいます。
だ液腺(顎下腺と耳下腺)のマッサージを検査会社の職員がすすめていました。しかし、採取の容器をお返しして、明日来ますと話していました。自分は疲れませんでしたが、30分かそれ以上、だ液をとるために頑張ってもだめだった方に、つい、お疲れさまでしたと言ってしまいました。明日は大丈夫なのでしょうか。
ところで、私のPCRの結果は、陰性でした。午後8時ごろ結果がメールで来ました。
PCR検査の思い出
令和2年 2020年3月26日PCR検査の思いで(2) https://fukushoji-horifune.net/blog/archives/5730
令和2年2020年3月24日PCR検査の思いで 新型コロナウイルス https://fukushoji-horifune.net/blog/archives/5707
インパクトファクター
令和3年2021年4月29日カリコー・カタリン博士 (Kariko Katalin, PhD)新型コロナウイルスワクチン 今年のノーベル賞? https://fukushoji-horifune.net/blog/archives/8870