真言宗のお檀家の皆様が一度はお聞きになったことのあるご真言が光明真言です。あのオンアボキャ・・・です。
古典落語「小言幸兵衛」の中でも聞くことができますね。幸兵衛さんには、長すぎるようです。江戸時代から長かったようです(笑)あと、現代の中学生や高校生にもです。
光明真言は葬儀や追善法要でも読むことが多いです。
葬儀では福性寺版「朝暮勤行法則(ちょうぼごんぎょうほっそく)」(3万3千部配布済み)を持参してお配りしています。
葬儀で般若心経を皆様とお読みする時に、意味をご説明しないことをおわびしています。時間がありません。
葬儀・告別式の最後は、ご家族による故人とのお別れのお花入れです。棺(ひつぎ)を開きます。最初に、住職が故人の胸の上に、血脈(けちみゃく)を置きます。ご本尊様、お大師様(弘法大師様)の弟子であることの証明です。
また、布に書かれた「光明・・・曼荼羅(まんだら)」を安置します。真言宗豊山派と総本山長谷寺から故人のために頂いているものです。故人の救済と覚り(成仏)のためです。
「光明・・・曼荼羅」には、光明真言が書かれています。火葬炉前では、故人にかわり、住職が光明真言を唱えます。代読ですね。大変大切なお経ですから、他の機会や場所をかえて、光明真言の意味をご説明します。
福性寺版「朝暮勤行法則」には、その意味を知って音読するために「南無大日如来さま 私に智慧と慈悲をおさずけ下さい」とあります。これは以前も説明しました(下記リンク)。また、この日本語の文章は、そのまま音読するための文章となっています。もちろん、心の中で祈る(黙読する)こともできますね。中学生や高校生には、単刀直入に「智慧と慈悲をおさずけ下さい」と説明します。
父の翻訳は教義を理解するためもありますが、読誦して実践のための翻訳です。
なお、田久保周誉(父です)著「真言陀羅尼蔵の解説」(第3版 真言宗豊山派宗務所刊昭和54年)には「唵・常恒身の大日尊よ、大印契(覚証)具足尊よ、摩尼宝珠(智慧)と蓮花(慈悲)の光明(救度灌頂)をさし伸べ給え」とあります。
さらに詳しく知りたい皆様のために、サンスクリット学者であった父により、詳しい語学的な説明が2ページ半にもわたりあります。逐語的、単語ごとの解説です。私にはわからない部分があります。
笑わないで下さい。細かな活字(10.5ポイント?)で見えないのです。
中学生や高校生の皆様には「わからないけど?」と言ってご質問を頂くことは、本当に有難いです。
「落語の中のオンアボキャ・・・」に関するご質問をありがとうございました。
可能でございましたら法要を聴きに来てください。頑張りますから。
光明真言をご覧下さい。令和3年2021年12月23日「梵字入門 第五版」「書評」を頂きました https://fukushoji-horifune.net/blog/archives/10807
令和2年2020年8月19日先代住職からのお小遣い「真言陀羅尼蔵の解説第3版」・・・ https://fukushoji-horifune.net/blog/archives/6710