日本国内でファイザー・ビオンテック社製のワクチンは5日までに約4万6千人の医療従事者に接種されました。この段階でアナフィラキシー発症は2人でした。7日に3人目(アナフィラキシーの既往あり)のアナフィラキシーが報告されました(NHK NEWS WEB 2021/03/o7/22/21)=7日までに接種した総数がわからないのでニュースとしては?です。しかし、日本人では、頻度が高い印象です。
米国の予防接種後副反応報告システム(VAERS)により米国での情報が収集され、CDC(米国疾病対策予防センター)で評価されています(Shimabukuro T, Nair N. JAMA 2021 Feb 23;325:780-1)。CDCのHPの記事に関する論文です(本HP 1月19日記事)。再度、JAMA(レベルのとても高い雑誌 IF: 45.5)の論文に基づき要約します。
去年12月14日からの10日間に、米国人189万人余のファイザービオンテック社製のワクチンの初回接種に関する論文です。21人にアナフィラキシーが発症しました。10万人に1.1人の率です。18人は接種後30分以内に発症しました。他は34、54、150分後でした。アドレナリンの投与で回復し、死亡者はいません。
21人のうちアレルギーのある人は17人でした。アレルギーの原因は、薬剤10人、食物4人、ワクチン2人、蜂刺され2人、イヌ・ネコ1人でした(重複あり)。21人中過去にアナフィラキシーを起こしたことがある人が7人います。このうち、2人は他のワクチン接種(狂犬病とインフルエンザ)により過去に起こしていました。
米国では、過去に他のワクチンでアナフィラキシーを起こしたひとは、医師に相談でしたね?(本HP 1月31日記事)医師がOKしたのですね。日本でも、接種後30分は接種場所かその近くに留まり、その後、医師のいないところで発症しましたら救急車です。
私は接種を受けます。接種しましたら報告します。痛かったとか?(笑)医学的には、たった1人の接種のデータは役にたちませんけれど。