シアトル高野山(https://seattlekoyasan.com/ja/)住職今中太定師から、転載許可を頂きました。私、私の家族や友人が最も尊敬する僧侶のお一人です。
ニューズレターには、僧衣で病院の患者様のベッド近くにお立ちの写真があります。また、今中師のお嬢様のお写真などもあります。お元気な患者様のお写真だけを転載します。文章はそのままです。
シアトル高野山 2019年9月ニューズレター
シアトル高野山は宙に浮かぶ宮殿ではなく、普通の人々によって支えられる、慎ましやかなお寺です。どんな人たちかと申しますと、例えばこの写真の中におられる方がたのような。
当山のメンバーのお一人である正子さんは、肝臓癌により余命あと二週間と医師に告げられています。現在96歳です。このお寺を雨の日も風の日も、60年以上支え続けてくださいました。
彼女はお大師さまが大好きで、天ぷらが大好きで、カジノが大好きです。カジノで勝ったらすべてお寺にドーネーションしてくれます。そして実際よく勝ちます。
お寺にたいしてだけでなく、彼女は人によく施しをします。ギブ&テイクではなく、キブ&ギブ&ギブの人です。人の悪口を言っているのを聞いたことがありません。怒っているのを見たことがありません。
なぜそこまで寛容に人に与えることができるのか、彼女に尋ねたことがあります。間髪入れず、「だって、お大師さんがそうだから!」と笑顔が返ってきました。まるで自慢の叔父さんのことを語るかのように。今日までシアトル高野山は、彼女のような、美しき、普通の人々によって支えられてきました。
正子さんが来たるべき体と心の変遷の時を、穏やかに通っていかれますように。どうか皆さまもお祈りください。お大師様、お願いします。
南無大師遍照金剛 南無大師遍照金剛 南無大師遍照金剛
合掌
太定 contact@seattlekoyasan.com 206-325-8811
以下にシアトル高野山に関します過去の記事のリンク(抜粋)を書きます。
https://fukushoji-horifune.net/blog/archives/3028 臨終と今中師についての文章があります。
以下もご覧下さい。
https://fukushoji-horifune.net/blog/archives/1459
https://fukushoji-horifune.net/blog/archives/782
https://fukushoji-horifune.net/blog/archives/581
https://fukushoji-horifune.net/blog/archives/61