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2021年5月30日

予防接種は右肩?偏袒右肩(へんだんうけん)左肩?

今週、ワクチン接種に出かけるというお檀家の奥さんに「半そでで出かけるといいらしいですね」とお話すると「ノースリーブで出かけます」とのことでした。「おそれいりました」でした。(笑)

ところで、僧侶が右の肩を出すファッション(?)袈裟のつけ方は、テーラワーダ仏教・上座部仏教、スリランカやタイなどの僧侶で見ます。メニューの仏教徒海外奨学基金の「牧女の供養」の釈尊(お釈迦様・ブッダ)をご覧下さい。日本でも袈裟は右の肩にはありません。

「偏袒右肩(へんだんうけん)」と言いますね。「袒」は「はだぬぐ、腕をまくる(学士院恩賜賞白川静氏「字通」)」という意味らしいです。

古代インドでは尊敬する人物の前では、賛意を表し敵意がない事を示すために、右の肩を出すことがあったようです。つまり、仏への信仰を表すために、袈裟を左の肩にかけ、右の肩を出していたようです。寒いところでは、袈裟の下に下着を着ます。「初転法輪(しょてんぼうりん)」の絵を思い出して下さい。
在インドチベット人学僧からの奨学金領収証 写真は両肩に布が見えます 左肩の暗い色が袈裟です 明るい色の右肩は

在インドチベット人学僧からの写真付き奨学金領収証 写真は両肩に布が見えます 左肩の暗い色が袈裟です 右肩の明るい色は防寒のためです

反対に予防接種では、多くの皆さんは右利きですから左の肩(腕)をだしますね。「アレー!予防接種のときは釈尊(シャカ・ブッダ)に反対!」とは思いません。しかし、左利きの皆さんが右の肩を出しているのを見ると「仏弟子みたい!」と感心しています。

ところで、上座部仏教の僧侶は黄土色の袈裟をつけています。釈尊の時代は、使い古しの役に立にたたなくなったボロボロの廃棄された布(きれ)を清潔にして、つないで袈裟として、つけていたらしいです。文字どおりの糞掃衣(ふんぞうえ、お尻を拭いた後の布?からなる衣)ですね。何しろ、僧侶は生涯、無所有ですから、衣も価値のない布でした。

現代の日本の僧侶のファッションでも、袈裟(けさ)は、最も上につけます。日本に伝わってから、様々な色や金襴の布地が用いられるようになり、その組み合わせによって僧侶の位階を表すものになっています。

生涯、無所有の釈尊と金ぴか袈裟?「あんまり金ぴかで、釈尊やお大師様(弘法大師)の前に出ることができませんね!」と書いたことがあります。

初転法輪について。

令和元年2019年7月8日最近感動したお話 東京都健康長寿医療センター理事長の退任の挨拶 https://fukushoji-horifune.net/blog/archives/3837

上座部仏教の僧侶のファッションをご覧下さい。

令和2年2020年10月28日スリランカの「仏教徒海外奨学基金」満月の日ポソン・ポヤ・デイ https://fukushoji-horifune.net/blog/archives/7327

左の肩につけた袈裟をご覧下さい。

平成28年2016年10月31日スリランカ サンガラタナ師(B. Sangaratana Thero)にご読経頂きました 奨学金 https://fukushoji-horifune.net/blog/archives/255

令和2年2020年8月9日 夏のファッション/坊さんもシースルー?: https://fukushoji-horifune.net/blog/archives/6565

現代の金ぴか袈裟、釈尊や大師の前に出ることができない理由があります。シンプルな副住職の黒衣と如法衣をご覧下さい。

令和2年2020年7月24日 住職さんは偉くないの? https://fukushoji-horifune.net/blog/archives/6408


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