去年の「文藝春秋」(2023年12月号)に「昭和陸軍に見る日本型エリート」の記事がありました。
以前「昭和史をよく読みます」と書きました。令和5年2023年12月5日 昭和史をよく読みますhttps://fukushoji-horifune.net/blog/archives/20728
今回は海軍についての記事がありました。また読んでみました。「文藝春秋」(2024年5月号)に「昭和海軍に見る日本型エリート」です。「企業経営にふさわしいのは誰か」の副題があります。軍人と経営者?平和な時代の発想と思います。
前回「昭和陸軍・・・」と同様に、新しい事実は書かれていないように思いました。近代史の新たな研究成果と言うよりも立場の異なる皆様の対談です。
最初に全く当時を知らないもの、軍事学・防衛学を知らないもの、素人が「偉そうに」以下を書いては申し訳ないと思います。思慮の足りない点はおわびします。また、本筋からずれた視線と思います。しかし、疑問を書かせて下さい。
気になったのは、以下が書かれていなかったことです。
1.海軍乙事件と機密の漏洩について書かれていないことです。「最重要軍事機密」が米軍の手にわたりました。この機密の漏洩を国民、多分陸軍、昭和の陛下もご存じではなかったと思います。
2.「大本営発表」により、国民と昭和の陛下に虚偽(「誇大な戦果」と言い換える人がいます)をお伝えしたこと。誇大宣伝に関係した人について書かれていないこと。
3.戦艦のアウトレンジ戦法について。敗戦後、軍人恩給のなかった「最前線で戦わざるをえなかった兵士や国民の努力と比較して」違和感があります。
以上は、日本人自身による戦争裁判(極東国際軍事裁判=東京裁判にかわる)があれば、国民から責任を問われたのではないかと思います。
日本人による戦争裁判があれば、戦後、多くのレベルの高い軍人は恩給をもらうことができなかったのではないかと思います。軍人恩給をことわった人はごくごくまれと聞きました。
以下座談会のメンバーの意見に違和感がありました。
4.学業の成績順(ハンモック順)を軍人の能力と直結して評価していること。平時でも、学業の成績で軍人を評価しては、いけないのではないかと思います。軍人にとって、平時は「平和な時」ではなくて「戦間期」であると聞いたことがあります。
5.戦艦大和や零式艦上戦闘機を「先進的な科学技術力を備えていました」としていること。しかし「原爆」の着想と完成の時期をみれば、一目瞭然かなと。理化学研究所の仁科芳雄博士(文化勲章)は、米国の原爆を含めた科学技術をみて、日米開戦に反対しています。昭和の陛下も敗戦の原因について「科学技術力の差」をあげていたと思います。軍人やマスメディア(この時代は新聞人)は、科学者!仁科博士の意見を聞いたことがあるのでしょうか。
6.軍命に従わないことが「普通」であるように書かれていること。独断専行のことです。それだけで軍人失格ではないでしょうか。
最後に、重ねて偉そうに書いたことをおわびします。
「第2次世界大戦・東アジア太平洋戦争」で亡くなった皆様のご冥福を祈ると同時に、現在の平和な日本に心から感謝しています。
堀船地区戦死者107柱(霊)の菩提寺です。
令和4年2022年8月16日8月15日「さきの大戦」「太平洋戦争」「アジア太平洋戦争」や「大東亜太平洋戦争」https://fukushoji-horifune.net/blog/archives/13527
平成29年2017年12月9日12月8日 成道会 真珠湾奇襲https://fukushoji-horifune.net/blog/archives/866
慰霊碑の開眼供養法要。
平成29年2017年5月13日 History of Fukushoji Temple 英語の勉強に! https://fukushoji-horifune.net/blog/archives/486
平成30年2018年9月4日マーヤー夫人 イージス艦「まや」 https://fukushoji-horifune.net/blog/archives/1723
人道に対する罪。
令和2年2020年8月30日被爆者のお骨とご先祖様の土(新しいお檀家)https://fukushoji-horifune.net/blog/archives/6786
令和4年 2022年8月6日 暑さのやわらいだ原爆忌 人道に対する罪そして永代供養 https://fukushoji-horifune.net/blog/archives/13405
レベルの高い軍人。
令和5年2023年8月8日山本五十六記念館 読み込まれたシェイクスピアと留学 https://fukushoji-horifune.net/blog/archives/19258