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2019年8月23日

防寒のための帽子 お寺の世界の帽子とは

8月9日の記事の中で、葬儀会場で見た帽子(ハット)をアップしました。お寺の中の帽子について書くと、その記事に書きました。以下がその記事のリンクです。

http://fukushoji-horifune.net/blog/archives/4064

今年の暑さはひどかったですね。私も洋服で境内や寺の周りに外出の時は、ツバの広い麦わら帽子(農業用?)、観光地などではツバの少し狭い麦わら帽子(かっこいいですよ?!)、また、僧衣の時には、日傘を使用して、暑さと陽ざし(紫外線)を避けました。以前、私の医学研究に関係する「日光老化」について書きました(下記リンクです)。

平成30年2018年8月4日日傘男子・日傘僧侶 光老化

http://fukushoji-horifune.net/blog/archives/1616

私の帽子や日傘は、副住職夫妻からの頂き物です。私は頭が大きいので、大きなサイズの帽子を探すことが大変なようです。頭のサイズと脳の大きさについては、いずれ書きたいですね。

最前列の二人の僧侶が帽子を着用しています 昭和3-6年1928-31年頃の総本山長谷寺の仁王門です 3列目右から4番目が先代の住職周誉師です 幟には「歓迎心證會祖山参拝...」と書かれていますね 令和になり本山の大修理が始まります

最前列の二人の僧侶が帽子と法衣を着用 昭和3-6年1928-31年頃の総本山長谷寺の仁王門前です 3列目右から4番目が先代の住職周誉師です 幟には「歓迎心證會祖山参拝...」令和になり本山の大修理が始まります

今回の話題は、帽子といっても、かぶる帽子ではありません。お寺では、首に掛ける白い塩瀬羽二重や羽二重の絹地の布のことです。輪になっています。マフラーで、防寒具ですね。白色以外もあると聞いています。しかし、見たことはありません。もちろん、頭に掛けることもありました(昔の「僧兵」がかぶっていましたね)。

本来は、縹色(はなだいろ)であったと宗派の著書に書かれています。藍(あい)と浅葱(あさぎ)色の中間らしいです。古代の色の表現は難しいです。浅葱色は、若い僧侶が着ている色衣(しきえ)の薄青緑色です。

帽子は絹地の高価なもので、2枚で裙(くん、腰ごろも)を作ることができます。着用する時には、首の後ろ項(うなじ)と襟の間に折り込み形を作る独特の作法があります。古くなって白色が汚れると、茶色に染めて裙を作ります。本堂でも外の法要などでも着けるときがあります。

とっておきのお話があります。その昔、お大師様(弘法大師)が寒さのなか修法をしていると、嵯峨天皇が御衣(ぎょい)の片袖(そで)を切り取って、お大師様の首に掛けたことが、帽子のはじまりです。真言宗の僧侶にとっては、たまらない(とてもすばらしい)お話です!どなたにも、お話をしたい話題です。なお、帽子の由来には諸説ありますけれど。

帽子は11月から3月まで着用します。エェーーッ!恩賜の帽子!!学識の足りない(学識の無いかな!ですか?)私が「お大師様のまねをして、帽子を着けてよいのですか?」とのご意見が聞こえそうですね。直接、下賜されました帽子ではありません。帽子の着用をなんとかお許し下さい。

 


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