夫婦異姓、親子別姓、親子異姓について議論があります。
お寺の墓石と医学論文について書きます。この他の議論(戸籍制度や家族の一体感・共同性)は、この記事の中ではしません。本当は最も大切な議論ですけれど。
お墓の竿石に「〇〇家△△家の墓」と二つの姓が書かれているお墓を一度だけ見たことがあります。しかし福性寺にはありません。
福性寺では竿石には「〇〇家之墓」「先祖代々之墓」「南無大師遍照金剛」か「南無遍照金剛」を選んでいただいています。思い出の字など(絆 燈 蓮 愛・・・など)は一切ありません。
最近できた20のお墓のうち5(25%)のお墓が「先祖代々之墓」「南無遍照金剛」でした。つまり5基では姓がありません。
お墓やお寺にとっては、表面的には問題が少ないようです。夫婦別姓のためではなくて、後継者が娘様で婚家先の姓を考慮して「先祖代々之墓」「南無遍照金剛」としたようです。
お墓の姓と異なる既婚の娘様が新たに後継者になった場合でも、お墓の竿石はそのままでよいのではないか、作り変える必要はないのではないかとお話をしています(1,4)。お墓はご一族ですが、多姓となっています。すでに少数では3姓以上の合同のお墓となっています。
建立者はお墓の後ろに姓名を書いています。日付と〇〇〇〇建立です。お線香立てに小さく姓を書いているお墓が多いです。
私のもう一つの専門家として知っていることは、つまり医学論文では、著者名で検索する時、結婚後の新しい名前で論文を書くと不利となると思います。検索エンジンで探すことができなくなります。旧姓のままか、旧姓のあとに結婚後の姓を加えて論文を書いている研究者を見たことがあります。これで検索できます。しかし、旧姓+結婚後の姓の使用は多くはありません(正確なデータを知りません)。
ところで、ある女性の医師研究者に結婚前の姓「〇〇さん」と話しかけました。「△△です」とちょっときつく注意を受けたことがあります。謝りました。
また、男性研究者ですが「旧姓で呼んでほしい」「どちらでも構わないですよ」と言われたことがありました。
この他の議論はしないと書きました。しかし、子供の姓についてだけ書かせてください。
経済界(経団連など)の意見は、別姓夫婦では結婚の時に子供の姓をあらかじめ決めたいらしい(A)。結論が出ない場合は・・・。
日本弁護士連合会の意見は、別姓夫婦の子供の姓は、出生ごとに夫婦の協議により決定するらしいです(B)。夫婦の意見が一致しない時は困りそうです。子供の姓の取り合いの時です。家庭裁判所の審判によるのでしょう。しかし、何にごとに寄らず自己決定したい皆さんが多いですから、裁判所=国が決めるはどうなのでしょうか。
(A)(B)について、理解が間違っている場合はメールで教えてください。
1.令和5年2023年6月4日「墓石の姓を書き換える?お檀家の姓」https://fukushoji-horifune.net/blog/archives/17549
2.令和4年2022年11月3日 兄弟のお墓より自分で建墓(新しいお檀家) https://fukushoji-horifune.net/blog/archives/14607
3.令和2年2020年10月18日「墓所の大売出し」ではなくて「お寺を広報したいなー!」(3)「もう少しお檀家になりたくなるチラシは作れないのかしら?!」https://fukushoji-horifune.net/blog/archives/7092
令和2年2020年4月20日最初からプロのお檀家 新しいお檀家(3) https://fukushoji-horifune.net/blog/archives/5882
4.令和3年2021年4月25日・・・墓石の姓とお檀家の姓 https://fukushoji-horifune.net/blog/archives/8822
本日の主な仕事は23回忌法要の執式と仏教徒海外奨学基金総会です。